コンテナハウスコラム
四半世紀以上にわたり現場に立ち
研究し続けてきた私たちだから語れる
リアルな“コンテナハウスの深堀り話”です。
更新日:2025.07.05
コンテナハウスのデザイン
かわいいコンテナハウスってありでしょうか?
「コンテナハウス × かわいさ」──これはなかなか奥深いテーマです。
武骨で無骨なコンテナに、あえて「かわいさ」という感性を宿らせる。
それはまるで、無機質な鉄の箱に心を灯すような、ちょっとした魔法のような仕事です。
以下に「かわいさ」を実現するための具体的なアプローチを、6つのカテゴリでご紹介します。
どれも現実的で、かつ心くすぐるアイデアばかりです。
もくじ
色彩設計で“やさしさ”を纏わせる

淡いパステルカラー:スモーキーピンク、ペールブルー、クリームイエローなど。
マット塗装仕上げ:ツヤを抑えて、やわらかい質感に。
アクセントカラー:ドアだけ赤、窓枠だけターコイズなど“ちょこっと色使い”。
例:「ミルクティー色のコンテナに、ミントグリーンの縁取り」なんてどうです?
開口部や形状に“遊び”を加える
丸窓:潜水艦みたいなまんまる窓は、どこかメルヘンチック。
アーチ状の入口:クラシカルで絵本的な印象を持たせる。
連結レイアウトで“雁行配置”:ずらして置くことで、リズムが生まれ、かわいげが出ます。
小物・装飾で“暮らし感”を滲ませる

レトロ調の照明、小さな木製看板、多肉植物やリースなどの装飾。
出窓風に小物を飾る棚をつける。
縁側風の木製デッキで「ぬくもり感」アップ。
“かわいい”の正体は、たいてい「手が入ってる感じ」なんです。

素材の切り替えでギャップ萌え
鉄と木、鉄と布、鉄とガラスなど、“異素材ミックス”は可愛さを引き立てます。
木製ルーバーや縦格子のウッドフェンスで「北欧ナチュラル風」にもで
カーテンやタペストリーも、内外に“ふわっと”導入。

ネーミングとロゴで物語性を演出
「コンテナなのに、“こぐまのへや”」
「CAFÉ KOMOREBI」みたいな語感の柔らかさで親しみアップ。
手書き風フォントやイラストロゴとの組み合わせも有効。
「かわいさ」は機能じゃない、“共感の設計”です。

ネーミングとロゴで物語性を演出
使い手が“主役になれる”余白を設ける
DIY棚、カスタムペイント壁、季節ごとのデコレーションスペースなど、
「自分でかわいくできる余白」を残す。
あえて完成度を“100にしない”ことで、使い手が参加する余地が生まれます。

おまけ:かわいいコンテナハウスのモデル名、例をいくつか
CANDY BOX(色とりどりの小箱のような印象)
MARUMI ROOM(まるい窓と優しい雰囲気)
PICNIC BASE(屋外を楽しむ前提のかわいさ)
くまのすみか(誰が住んでるか想像したくなる)
とことこハウス(ちいさくても歩みのある感じ)
🔧まとめ:かわいさをデザインに取り入れるキーワードは次のようなことなのです。
色彩 × 丸み × 素材感 × 小物 × 名前 × 余白=上手く入れられれば「かわいい」コンテナハウスの出来上がり。
ということで、デザインも理論的に進めば「かわいい」も可能。

記事の監修者

大屋和彦
九州大学 芸術工学部卒 芸術工学士
早稲田大学芸術学校 建築都市設計科中退。
建築コンサルタント、アートディレクター、アーティスト、デザイナー。