コンテナハウスコラム

四半世紀以上にわたり現場に立ち
研究し続けてきた私たちだから語れる
リアルな“コンテナハウスの深堀り話”です。

更新日:2025.10.27

10_ONE OFF

11_ONE DESIGN

12_MIKAN(未完)HOUSE

13_旅するコンテナハウス_読物

3つの自由から生まれるコンテナハウス_ONE OFF/ONE DESIGN/MIKAN(未完)HOUSE

第一章|ONE OFF──唯一無二の詩を、鉄で描く 

建築とは、生き方を形にする行為だ。
ONE OFFは、そんな「あなたの人生」を鉄で描くための仕組みである。
既製の型に合わせるのではなく、
土地の記憶、家族の時間、これからの生き方を読み解き、
一棟ごとに構造もディテールも変えてゆく。
同じ図面は二度とない。
コンテナという素材を使いながら、
その「枠」を超えていく。
図面の線の一つひとつが、施主の想いに呼応し、
溶接の火が、物語を焼きつけていく。
それは、鉄の上に人生の指紋を残す行為だ。
世界に一棟。
ONE OFFとは、唯一無二の「詩」であり、
建築と人間が出会う奇跡の場所である。

第二章|ONE DESIGN──選ぶという、もうひとつの創造

一方で、人には「選ぶ自由」もある。
ONE DESIGNは、IMCAが培ってきた数多の実績から、
性能と美しさを兼ね備えたモデルだけを厳選したシリーズだ。
すでに構造計算、防錆、断熱、法対応をクリアした設計群。
それらを「時間をかけずに、確実に」手に入れることができる。
これは量産ではない。
熟成された建築のアーカイブである。
迷う時間を短くし、
理想のかたちを最短距離で手に入れる。
その効率の中にも、確かな誠実と美学がある。
建築を“つくる”だけでなく、“選ぶ”こともまた創造だ。
ONE OFFが「詩」なら、ONE DESIGNは「楽譜」。
あなたは完成された旋律に、自分の暮らしという音を重ねていく。

第三章|MIKAN(未完)HOUSE──未完成という希望 

そしてもう一つの自由。
自分の手で完成させる自由。
それが、MIKAN(未完)HOUSEだ。
建築確認済み・設計図書付きという安心の構造体。
しかし、あえて“余白”を残している。
デッキ、内装、塗装──自分で選び、手を加えることができる。
未完成の状態から始めることで、
暮らしが“作品”になる。
ペンキを塗る手、木材を削る音。
そのすべてが、建築の一部になる。
作りながら住み、住みながら作る。
そんな「参加型の建築」を実現したのがMIKAN HOUSEだ。
完成を「終わり」とするのではなく、
未完を「希望」として受け止める。
それが、この時代にふさわしい建築のかたちだ。

終章|3つの自由──生き方を選ぶように、建築を選ぶ

ONE OFF、ONE DESIGN、MIKAN(未完)HOUSE。
この三本の線は、単なる商品区分ではなく、
「人間の自由の三つの形」だ。
つくる自由。
選ぶ自由。
仕上げる自由。
どの道を選んでも、
そこには自分の人生が映り込む。
建築とは、人生を編集する作業である。
そしてIMCAは、その編集を手伝う建築家集団だ。
鉄の箱の中に、あなたの夢を封じ込める。
その箱は、冷たいようでいて、温かい。
なぜなら、その中には“人の手の温度”が宿っているからだ。
未完である限り、人は進化できる。
それこそが、IMCAの信念であり、
コンテナ建築が描く、未来への地図である。

記事の監修者

大屋和彦

大屋和彦

九州大学 芸術工学部卒 芸術工学士
早稲田大学芸術学校 建築都市設計科中退。
建築コンサルタント、アートディレクター、アーティスト、デザイナー。

1995年よりコンテナハウスの研究を開始。以後30年間にわたり、住宅、商業施設、ホテル、福祉施設など300件以上のプロジェクトに携わる。特にホテルをはじめとする宿泊施設型コンテナハウスの設計・施工に圧倒的な実績を誇る。商業施設、住宅分野にも多数の実績があり、コンテナハウス建築業界で幅広く活躍している。