コンテナハウスコラム
更新日:2025.01.21
コンテナハウスの歴史
コンテナハウスの歴史(デザインの進展期)
コンテナハウスは日本の建築基準法をクリアするように構造が整えられ、
「ラーメン構造」で「JIS鋼材」で作られた「建築用コンテナ」が株式会社デベロップや当社からリリースされ、日本のコンテナハウスが「建築」としてスタートする事となったお話を前回書きました。
いよいよ「コンテナハウス」に建築としての命が吹き込まれたのです。
株式会社デベロップはまずは「ストレージ事業」として建築用コンテナを日本中に整備し始めます。今もその勢いは止まりませんが、はしょって書きますと、今はR9=レスキューホテルという名称で「移動可能なコンテナトレーラーホテル」(普通に固定の建築型もあります)の展開で成功しています。時代の要請に合ったのでしょう。
当社はというと「コンテナでこんなデザインの建物が出来ました」という方向の、圧倒的にデザイン寄りの方向へ走り出します。とにかくかっこいいものを目指しました。『えっ!コンテナでこんなことが出来るの!?』という圧倒的なインパクトを目指しました。それには意味がありました。ブランド戦略です。
それは今まで「バラック建築の見本」のような、『中古のコンテナを利用したらこんな風にに出来たよ』という、ちょっと自慢げであっても、リユースの見本市みたいな、バラックの世界を決して飛び越えられるものではありませんでした。
コンテナの設計から行い、「新造」で新しく作るわけですから、考えられることはなんでも出来るのです。我々は「システム建築」を目指しましたが、とりあえずは「コンテナ改造の世界」を飛び出るために、圧倒的にデザイン性を追求しました。いわゆる「デザイナーズ物件」です。そしてその想いは概ね成功しました。「コンテナ改造」ではなく、「コンテナ建築」というジャンルが確立されたかに見えます。そこで後発のコンテナハウスメーカーが続々と立ち上げられて来た感があります。その中のいくつかは、当社から派生した会社でした。
当社はというと、歴史を作ってきた株式会社デベロップと友好関係を保ちながら、現在のところ「建築型コンテナハウス日本の原点」として、どこにも交わらず独立勢力で進んでいます。

英国の有名建築雑誌も取材に来た日本最大のコンテナハウス(住宅)

英国の有名建築雑誌も取材に来た日本最大のコンテナハウス(住宅)_現在CAFEとしても営業中

ブルックリンスタイルを取り入れたコンテナオフィス。オフィスにもデザインコードを持ち込めます。

コンテナハウスの自由度を見せた「斜めコンテナ吹抜け」を持つ貸別荘。

南の島で「離島建築システム」がデザイナーズ物件として成立することを示した「RAKUTEN STAY」の宮古島物件。

RAKUTEN STAY VILLA MIYAKOJIMA MAEHAMA BEACH

セルフビルドの世界にも「デザイン化」の波を持ち込んだ「MIKAN(未完)HOUSE_1号」

20FEETの世界に革命をもたらした当社発明品「LAY_DOWN(横倒しプロポーション)」コンテナによるグランピング物件。

レトロインダストリアルデザインのグランピング物件_IRON COTAGE

「離島建築システム」においてもデザイナーズ物件が成立する事を示した「石垣のグランピング」物件

離島建築システム_プールもコンテナのシステム

デザインスタイルも幅を持たせた表現ができる事を示した「なんちゃってブルックリン」

というわけで、コンテナハウスは「バラック」の時代は終わり、新たな建築工法あるいは一つの表現方法として今は建築の世界に存在します。
一つの建築の表現の世界というわけです。個性を大事にする時代の中で、「どれも大して変わらない住宅等小型建築」の「表現」の中で異彩を放つコンテナハウスの世界は、色々な方々が興味を持つ対象に入ってきました。