コンテナハウスコラム

四半世紀以上にわたり現場に立ち
研究し続けてきた私たちだから語れる
リアルな“コンテナハウスの深堀り話”です。

更新日:2025.12.15

01_はじめてのコンテナ

08_用途別・住宅宿泊店舗等

コンテナハウスで飲食店を開業する方法!費用相場やメリット・デメリット、注意点まで解説

「飲食店を開きたいけれど初期費用が不安」「物件探しが難しい」と感じる方は多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、コンテナハウスで飲食店を開業することです。

この記事では、コンテナハウスで飲食店を開業する方法について解説します。また、メリット・デメリットや費用相場、失敗しないための注意点も併せて紹介します。

この記事を読めば、コンテナハウスの飲食店の特徴や開業の流れを理解できるので、効率よく出店したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

コンテナハウスで快適な暮らしをしたいなら現代コンテナ建築研究所

現代コンテナ建築研究所が提案するコンテナハウスは、「住まいや店舗、別荘、オフィス、宿泊施設など用途を問わず“自分の理想を自由に形にできる”本格建築」です。

JIS鋼材を使った建築用コンテナで建築基準法を遵守。構造設計・断熱・防水・内装・設備に至るまで設計施工を一貫し、安全性・耐久性・快適性を兼ね備えます。

さらに、モジュール設計によりサイズや間取り、移設・増築が自在で、都市部の狭小地から自然豊かな別荘地まで柔軟に設置可能です。

まさに「世界にひとつ、自分だけの空間」を、既製品ではなくオーダーメイドで実現できる建築スタイル、それがコンテナハウスの新しい選択肢です。

>>現代コンテナ建築研究所の施工事例について詳しく見る

>>現代コンテナ建築研究所について詳しく見る

コンテナハウスなら”飲食店を持つ”という夢をより自由に実現できます

「いつか自分の店を持ちたい」──。

そんな想いを胸に、構想を練り続けてきた人も多いのではないでしょうか。しかし、実際に開業へと踏み出す際には、莫大な初期投資、複雑な手続き、立地との格闘……夢の前に立ちはだかる“現実”の壁は決して低くありません。

そこで近年、注目を集めているのがコンテナを活用した飲食店です。移動性とデザイン性、そしてコストの柔軟性を兼ね備えたこの新しい店舗形態は、特に独立志向のある個人経営者や小規模多店舗展開を志すオーナーたちから高い支持を得ています。

コンテナハウスで飲食店開業が注目される理由

コンテナハウスで飲食店を始めることが近年注目を集めています。その理由として、まず「工期が短く、早期開店が可能」という点が挙げられます。

従来の木造や鉄骨造の店舗に比べて、コンテナハウスは製造済みユニットの活用などにより着工から開業までの期間を短縮可能です。

次に、「デザインの自由度が高く、視覚的な差別化ができる」点も挙げられます。外観・内装をコンセプトに応じてカスタマイズでき、SNS映えやブランドイメージを打ち出しやすいです。

さらに、「移転・拡張しやすい」という事業モデルの柔軟性からも注目を集めています。立地変更や店舗規模の変更を視野に入れた運営ができることから、資金力や経験に不安がある方にも検討しやすい選択肢です。

このように、コンテナハウスでの飲食店開業は、20代〜40代の男女を中心に支持を集めています。コンテナハウスで開業することは、少ない初期投資で自分の店を持ちたいという起業・出店ニーズに応えられる、魅力的な開業方法です。

「飲食店を開きたいけれど初期費用が不安」「物件探しが難しい」と感じる方は多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、コンテナハウスで飲食店を開業することです。

この記事では、コンテナハウスで飲食店を開業する方法について解説します。また、メリット・デメリットや費用相場、失敗しないための注意点も併せて紹介します。

この記事を読めば、コンテナハウスの飲食店の特徴や開業の流れを理解できるので、効率よく出店したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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さらに、モジュール設計によりサイズや間取り、移設・増築が自在で、都市部の狭小地から自然豊かな別荘地まで柔軟に設置可能です。

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コンテナハウスなら”飲食店を持つ”という夢をより自由に実現できます

「いつか自分の店を持ちたい」──。

そんな想いを胸に、構想を練り続けてきた人も多いのではないでしょうか。しかし、実際に開業へと踏み出す際には、莫大な初期投資、複雑な手続き、立地との格闘……夢の前に立ちはだかる“現実”の壁は決して低くありません。

そこで近年、注目を集めているのがコンテナを活用した飲食店です。移動性とデザイン性、そしてコストの柔軟性を兼ね備えたこの新しい店舗形態は、特に独立志向のある個人経営者や小規模多店舗展開を志すオーナーたちから高い支持を得ています。

コンテナハウスで飲食店開業が注目される理由

コンテナハウスで飲食店を始めることが近年注目を集めています。その理由として、まず「工期が短く、早期開店が可能」という点が挙げられます。

従来の木造や鉄骨造の店舗に比べて、コンテナハウスは製造済みユニットの活用などにより着工から開業までの期間を短縮可能です。

次に、「デザインの自由度が高く、視覚的な差別化ができる」点も挙げられます。外観・内装をコンセプトに応じてカスタマイズでき、SNS映えやブランドイメージを打ち出しやすいです。

さらに、「移転・拡張しやすい」という事業モデルの柔軟性からも注目を集めています。立地変更や店舗規模の変更を視野に入れた運営ができることから、資金力や経験に不安がある方にも検討しやすい選択肢です。

このように、コンテナハウスでの飲食店開業は、20代〜40代の男女を中心に支持を集めています。コンテナハウスで開業することは、少ない初期投資で自分の店を持ちたいという起業・出店ニーズに応えられる、魅力的な開業方法です。

コンテナハウスの飲食店はどんな業態に向いている?

コンテナ飲食店は、何でもできるわけではありません。しかし、特定のスタイル・規模・コンセプトによっては、抜群の相性を発揮します。

向いている業態の例は以下のとおりです。

  • ・カフェ・スイーツ専門店(イートイン+テイクアウト)
  • ・キッチンカー併設型ベース店舗
  • ・BBQ・グリル系のアウトドア系レストラン
  • ・クラフトビール・クラフトコーヒー専門店
  • ・地域特産品を扱う観光型飲食店
  • ・ビーチ・山間部のリゾート施設内店舗

重飲食(中華や大型厨房機器を要する焼肉店など)や、大規模座席数を要する業態も、構造・法規制上のハードルをきちんと整理し、事前の調整・設計をすれば十分に可能ですし、多くの実績を持っています。当社では大型店の案件も多く、実績が豊富です。蓄積されたノウハウがあるからこそ、安心して事業に取り組めます。

コンテナハウスの飲食店開業でよくある不安と誤解

コンテナハウスで飲食店を開業しようと考えている方の中には、「本当に店舗として使えるのか」「安全性や設備面は問題ないのか」などの不安を持つ方は多いです。

特に、コンテナハウスは居住用として作られていないことから、耐久性や断熱性に対して誤解が生まれやすいです。実際は建築基準法に沿って施工するため安全性が高く、断熱材を追加したり、設備工事をしたりすることで、快適性が向上します。

また、「コンテナは狭くて使いにくい」というイメージを抱く方もいますが、複数のコンテナを連結することで十分な広さを確保することが可能です。こうした誤解は正しい情報を知ることで解消でき、開業準備を前向きに進められます。

コンテナハウスで飲食店を開業するメリット

コンテナハウスで飲食店を開業するメリットは以下の5つです。

  • ・工期が短く開業できる
  • ・重量鉄骨造でも建設費用が安い
  • ・自由度が高くカスタマイズしやすい
  • ・コストが安く移転しやすい
  • ・個性的な外観で宣伝効果がある
  • ・移設・転用ができる柔軟性
  • ・SDGsとの親和性

それぞれ解説します。

工期が短く開業できる

一般的な木造や鉄骨造の飲食店舗を1から建設する場合、何ヶ月も掛かることが珍しくありません。しかし、コンテナハウスの場合、外観・内装を工場であらかじめ組み立ててから現地へ搬入するため、現地での作業量を大幅に削減できます。

実際には1〜3ヶ月で建設・開業ができることもあり、早く開店したい方にとっては大きなメリットです。

工期の短さによって事業開始までの時間を短縮できる点は、飲食店として「立ち上げを早めたい」「競合より先に出店したい」といったニーズにも応えられます。

重量鉄骨造でも建設費用が安い

一般的に、重量鉄骨造の建物を飲食店舗として建設する場合には、コストがかなり高くなる傾向にあります。しかし、コンテナハウスを活用した場合は、重量鉄骨造並みの耐久性・強度を確保しながら、建設コストを比較的抑えられます。

この点は、起業初期で資金に余裕がない方にとって「初期費用を抑えて店舗を持ちたい」という選択肢で、非常に魅力です。コストを抑制できれば、内装や宣伝など他の投資に回す余力も生まれます。

自由度が高くカスタマイズしやすい

コンテナハウスは、単体のユニットを使用するだけでなく複数台を連結したり、2階建て構造にしたりすることも可能です。さらに、外壁や内装のデザインも自由度が高く、自分の店舗コンセプトに合わせた空間づくりができます。

例えば、「無骨なコンテナをそのままデザインに活かす」「大きなガラスを入れて開放感を出す」など、SNS映えやブランドイメージを意識したデザインも実現可能です。飲食店として差別化を図りたい場合、このカスタマイズ性は大きな強みとなります。

コストが安く移転しやすい

「出店場所を試したい」「新しい立地に移転したい」場合は、通常の店舗建物では移転・解体・再建設のコストと時間が大きな負担となります。一方、コンテナハウスは通常の店舗と比べて移転しやすく、店舗の規模や立地を変える際の柔軟性があります。

この移転・縮小・拡張がしやすいという特徴は、飲食店運営において「まずは小規模で始めて、反応を見てから拡大する」「立地を変えて集客を試みる」といった戦略をとる際に有効です。

個性的な外観で宣伝効果がある

コンテナハウス自体が、通常の店舗とは外観が異なるため、初見の来店者にとって視覚的なインパクトを与えやすいです。この「見た目で記憶に残る」ことで、飲食店での集客にもつながります。

例えば、塗装色を鮮やかにしたり、コンテナの構造をデザイン要素として活かしたりすることで、街角で「この店舗は何か違う」と目を引けます。こうした視覚的な差別化は、若年層の集客やSNSでの集客を狙いやすくなります。

移設・転用ができる柔軟性

特に、ポップアップ店舗やフェス対応店舗などでは、撤退時のスムーズな移設やリロケーションは非常に大きなメリットです。事業の成長にあわせて、拡張・縮小・移転が容易な点も、コンテナ店舗の大きな魅力です。

SDGsとの親和性

近年重視される持続可能性の観点でも、環境負荷の小さい建材としてコンテナは注目を浴びています。
また、「リユース」「リサイクル」をコンセプトにした内装デザインとの相性もよく、ブランドの理念として伝える力にもつながります。

コンテナハウスで飲食店を開業するデメリット

コンテナハウスで飲食店を開業するデメリットは以下の5つです。

  • ・コンテナハウスの大きさを変えられない
  • ・建設費用がかかる
  • ・設置する土地が必要
  • ・断熱施工や防錆処理が必要
  • ・中古コンテナは建築申請許可を通せない

1つずつ解説します。

コンテナハウスの大きさを変えられない

コンテナハウスは基本的に規格サイズの構造体をそのまま使うため、後から天井の高さを大きく変えたり、自由に間取りを拡張したりすることが難しい点がデメリットです。

例えば、機器の配置を変更して動線を改善したくても、コンテナ枠の寸法が固定されていると、想定した広さや動きやすいスペースが確保できない場合があります。

このように、飲食店としての厨房や客席レイアウトを決める際は、最初から十分な余裕を持ってプランニングを行うことが重要です。

建設費用がかかる

コンテナハウスを検討する際はどうしても建設費用がかかってしまいます。基本的な構造だけであれば、費用を比較的抑えられますが、窓やドアなどの開口部を増やすと、強度を補うための溶接や補強作業が必要になります。

その分コストがかさんでしまい、広い空間を確保したい場合は一般的な木造建築より高くなるケースもあります。カスタマイズすることによって費用が変動することを理解しておくと安心です。

設置する土地が必要

コンテナハウスを設置して飲食店舗を開くためには、適切な土地・基礎の用意が必要です。設置場所がなければコンテナを置けず、また、交通や搬入路、電気・水道・排水などのインフラ整備も考慮する必要があります。

さらに、コンテナを設置するには搬入車両が入る広さが必要で、道路幅や荷降ろしスペースが確保されていないと設置自体が困難です。

そのため、土地選びの段階から「設置可能な条件を満たしているか」を確認し、追加工事や調整の余地を見込んでおくことが重要です。

断熱施工や防錆処理が必要

鉄製のコンテナは熱を伝えやすく、夏の直射日光や冬の冷気をそのまま受けやすいです。そのため、飲食店舗として快適な環境をつくるには断熱工事が必要になります。

また、鉄構造ゆえに湿気やサビの影響を受けやすく、長期間利用するためには防錆処理や定期的なメンテナンスも必要です。

こうした「見えにくいコスト」や「運用上の手間」が、コンテナハウスで飲食店を開く際の実質的なデメリットと言えます。

中古コンテナは建築申請許可を通せない

中古の輸送用コンテナを店舗として利用しようとする場合、建築基準法を満たしていないケースが多く、建築確認申請が通らない可能性があります。

そのため、店舗用途に適した「建築用新造コンテナ」を使用するのがおすすめです。中古のコンテナを使ってコストを削ろうとすると、むしろ別途補強や改修が必要になり、結果的にコストがかかる可能性もあります。

そのため、「安価な中古コンテナを使えば簡単に店舗化できる」という誤解には注意が必要です。

コンテナハウスで飲食店を開業する費用相場

コンテナハウスで飲食店を開業する際の費用は、コンテナ本体の費用に加え、断熱工事や防錆処理、内装工事、設備の導入などを含めて考える必要があります。

必要な設備や加工内容によって価格が大きく変動します。例えば、厨房設備や配管工事を伴う飲食店舗では、追加の施工が必要となり、一般的な仕様より高くなります。

また、コンテナの加工方法や断熱材の種類によっても費用は変わります。さらに、施工内容に応じて耐久性向上のための防錆処理が求められることもあり、これによっても費用が高くなります。

コンテナハウスで飲食店を開業する費用相場は以下のとおりです。

本体費:建築用コンテナ1基(20ft / 40ft)で300万円〜500万円

基礎・運搬・据付:地盤状況や距離、クレーン使用の有無により100万円から300万円程度

インフラ:電気・給排水・ガス引込やダクト設置などで数十万〜数百万円

内外装・断熱・空調:仕様により100万〜300万円超

厨房機器:メニューに応じて100万〜500万円

こうした点を踏まえると、コンテナハウスの飲食店開業にかかる費用は内容次第で幅が出るため、目的や必要設備を明確にしたうえで見積もりを確認することが重要です。

現代コンテナ建築研究所では、JIS鋼材の高品質コンテナで安全性と快適性を両立。自由設計・増設・移設も自在で、住宅から店舗まで理想の空間を思い通りに実現。唯一無二のオーダーメイド建築がつくれます。

>>現代コンテナ建築研究所の施工事例について詳しく見る

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コンテナハウスで飲食店を開業する流れ

コンテナハウスで飲食店を開業する流れは以下のとおりです。

  1. 1.事業コンセプトと敷地条件の整理
  2. 2.基本設計とコンテナ仕様の確定
  3. 3.保健所・消防署との事前協議
  4. 4.製造・施工・インフラ接続
  5. 5.検査とオープン準備

順番に見ていきましょう。

事業コンセプトと敷地条件の整理

まず最初に「何を、どこで、どのように提供するか」を明確にし、そのビジョンに沿った敷地を選びます。この段階で必要なのは、用途地域、建ぺい率、容積率、都市計画制限の確認です。

基本設計とコンテナ仕様の確定

次に、飲食店としての必要機能(厨房設備・給排水・電気・換気など)をベースに、使用するコンテナのサイズ・数・連結構造を設計します。

20フィート単体でのコンパクト展開か、40フィート2連結による開放型プランかなど、業態・席数とのバランスをここで固めます。

保健所・消防署との事前協議

飲食店では、営業許可申請前の設備をチェックすることが重要です。

厨房床材(防滑・耐油)、給排水設備の位置、換気フードの能力や手洗い器・シンク数の確保など、事前に設計段階から保健所基準を満たす形での落とし込みが必要です。

消防法においても、火気使用設備・避難動線・防火区画に関する確認が必須となります。

製造・施工・インフラ接続

新造建築用コンテナは、当社のように工場で建築物として製作するプロセスが主流です。

この段階では、外壁・内装・断熱・厨房区画・サッシ施工などを一括で製作します。現地では基礎工事→搬入・据付→電気・水道接続→保健所検査→営業許可取得の流れになります。

検査とオープン準備

コンテナの設置と工事が完了した後は、最終的な検査を行います。建物や設備に不備がないかを確認し、安全に営業できる状態を整えることが求められます。

検査後にオープン準備へ進み、必要な備品の配置や店内の最終調整を行います。これらの工程を経ることで、飲食店としての開業に必要な準備が整います。

コンテナハウスで飲食店をする開業事例

四番町のNo.4____開店から何年も「行列の店」

麹町にあるカフェ兼レストラン「No.4」は、平屋造りのおしゃれな雰囲気が魅力の店舗です。コンテナの壁面を外して大きな窓を取り入れることで、店内に開放感を与えています。

さらに、三角屋根やウッドデッキを設置し、外壁にはアクセントとして木材パネルを採用しています。全体として落ち着いた和のテイストが漂うデザインに仕上がっています。

コンテナハウスで飲食店を開業するときの注意点

コンテナハウスで飲食店を開業するときの主な注意点は以下の6つです。

  • ・建築確認申請が必要であり、中古コンテナでは申請が通らない可能性がある
  • ・設置する土地に搬入経路や十分なスペースがあるか確認する必要がある
  • ・鉄製コンテナは断熱や防錆処理を行わないと快適性と耐久性を確保できない
  • ・飲食店用途では換気設備や配管工事が必要となり、追加費用が発生しやすい
  • ・デザイン性を重視しても、構造上大幅なサイズ変更ができない点を理解する必要がある
  • ・厨房機器や排水設備の設置位置に制約が出る可能性がある

これらの注意点を把握したうえで計画を進めることで、開業後のトラブルを避けられます。コンテナハウス特有の構造を理解しながら準備を行うことが欠かせません。

コンテナハウスで飲食店に関するよくある質問

コンテナハウスで飲食店に関するよくある質問は以下の12個です。

  • ・コンテナは暑い?寒い?
  • ・中古の海上コンテナでも、飲食店をつくれますか?
  • ・コンテナハウスに税金はかかりますか?
  • ・コンテナハウスで飲食店を開業する場合、初期費用の相場はいくらくらいですか?
  • ・コンテナハウスで飲食店を開業するメリットは何ですか?
  • ・コンテナハウスで飲食店をつくるデメリット・注意点は?
  • ・コンテナハウスの飲食店でも、普通の建物と同じように建築確認申請は必要ですか?
  • ・コンテナハウスの飲食店で、保健所の基準は通常の店舗と違いますか?
  • ・コンテナカフェ・コンテナレストランは、居抜きより本当にお得ですか?
  • ・コンテナハウス飲食店で、とくに失敗しやすいポイントは何ですか?
  • ・コンテナハウスの飲食店は、将来の増築や移設は本当にできますか?
  • ・コンテナハウスで飲食店を開業したい場合、最初に何から相談すればよいですか?

1つずつ回答します。

コンテナは暑い?寒い?

建築用新造コンテナは、断熱施工・空調設計によって一般木造建築と同等レベルの温熱環境が整います。断熱等級6相当の仕様も可能です。

中古の海上コンテナでも、飲食店をつくれますか?

「物理的につくる」ことはできますが、おすすめはしません。

  • ・海上コンテナは「貨物用」であり、建築物としての構造計算を想定していない
  • ・板厚・サビの履歴・補修履歴がバラバラ
  • ・建築確認や長期耐久性の観点で不利になることが多い

飲食店はお客様を中に入れて営業する事業なので、安全性・法規対応・衛生面の信頼性が何より重要です。

  • ・建築用新造コンテナ(建築基準法対応の構造体)
    をベースにした方が、中長期で見て安心感もコスパも良い選択になります。

コンテナハウスに税金はかかりますか?

「置くだけ」ではなく建築物扱いとなるため、固定資産税の課税対象になります。ただし、償却や費用配分を工夫することで、負担のコントロールは十分可能です。

コンテナハウスで飲食店を開業する場合、初期費用の相場はいくらくらいですか?

規模・仕様・土地条件で大きく変わりますが、目安としては「内装・設備込みで1,000万〜3,000万円」くらいのレンジが多いです。

  • ・小さなテイクアウト店・スタンド型(20FTコンテナ1台)
    → 500万〜1,200万円前後
  • ・着席カフェ・レストラン(20〜40席・コンテナ2〜3台)
    → 1,500万〜3,000万円前後

ここに、

  • ・土地取得・賃貸費用
  • ・厨房機器
  • ・外構・駐車場
  • ・開業準備費(広告・人件費・備品など)

が乗ってきます。「建物だけの話」ではなく、事業としてのトータル予算で考えることが大事です。

コンテナハウスで飲食店を開業するメリットは何ですか?

主なメリットは次の通りです。

  1. 1.デザイン性・話題性が高い
    • 「コンテナカフェ」「コンテナバー」というだけで目に留まりやすい
  2. 2.モジュール化による計画のしやすさ
    • 20FT・40FTといったモジュールで面積が把握しやすい
  3. 3.工場製作+現場組み立てで工期短縮が期待できる
  4. 4.将来的に増設・移設がしやすい設計が可能(建築用新造コンテナ+計画次第)
  5. 5.「箱」がアイコンになるので、ブランディングと相性がいい

単なる“安い箱”ではなく、「小さくて強い店舗の器」として使えるのがコンテナハウスの強みです。

コンテナハウスで飲食店をつくるデメリット・注意点は?

よく誤解されるポイントを含めて挙げると、

  1. 1.「安くて簡単」とは限らない
    • 建築確認・断熱・設備をきちんとやると、それなりのコストはかかる
  2. 2.狭さ・天井高さの制約
    • コンテナ寸法を前提に、厨房動線・客席計画を慎重に組む必要がある
  3. 3.断熱・換気・結露対策が甘いと、夏暑く冬寒い店になる
  4. 4.音・においの対策が重要
    • 近隣への配慮・ファンの計画が甘いとトラブルの原因になりやすい
  5. 5.法規(建築基準法+消防法+保健所の基準)をきちんと踏まえる必要がある

「中古海上コンテナに穴を開けてなんとなく店っぽく」では、法的にも、衛生面でも、長期運営面でも厳しいのが現実です。

コンテナハウスの飲食店でも、普通の建物と同じように建築確認申請は必要ですか?

はい、ほぼ必要と考えるべきです。

  • ・基礎に固定されている
  • ・屋根・壁があり、継続的に飲食店として営業する
  • ・水道・電気・ガスなどの設備を常設接続する

といった条件を満たす場合、コンテナかどうかに関係なく「建築物」扱いになります。
したがって、

  • ・建築基準法に適合させる設計
  • ・建築確認申請
  • ・検査済証

といったプロセスは、通常の店舗建築と同様に必要です。IMCAのような「建築用新造コンテナ」を使うのは、この点をクリアしやすくするためでもあります。

コンテナハウスの飲食店で、保健所の基準は通常の店舗と違いますか?

基本的には通常の飲食店と同じ基準です。コンテナかどうかではなく、「飲食店としてどうなっているか」を見られます。

主なチェックポイントは、

  • ・厨房と客席の区画、動線
  • ・手洗い、シンクの数と配置
  • ・給排水設備、グリーストラップ
  • ・壁、床、天井の清掃性(不浸透性・耐水性など)
  • ・冷蔵、冷凍設備、保管方法

など。
コンテナならではのポイントとしては、内装仕上げと換気計画がとくに重要です。
最初から保健所基準を踏まえた「飲食店専用のコンテナプラン」で設計することをおすすめします。

コンテナカフェ・コンテナレストランは、居抜きより本当にお得ですか?

ケースバイケースです。

居抜き物件のメリット

  • ・厨房設備、ダクト、トイレが既にある
  • ・工事費が少なく済む可能性がある
  • ・開業までの時間が短いこともある

コンテナハウスのメリット

  • ・立地や箱のサイズを「コンセプトから逆算」して決められる
  • ・ブランドに合った世界観をゼロからつくりやすい
  • ・将来的に増設、移転、別用途転用の自由度がある

単純な「初期費用の安さ」だけで見ると、優良な居抜き物件には敵わないケースもあります。

ただし、「自分のブランドを長く育てる店舗」を目指すなら、コンテナハウスで一から世界観を構築する価値は十分にあります。

コンテナハウス飲食店で、とくに失敗しやすいポイントは何ですか?

ありがちな失敗例としては、

  1. 1.「コンテナ=安い」と思い込んで、設備・内装のコストを読み誤る
  2. 2.外観デザインに全振りして、厨房の容量・動線が足りなくなる
  3. 3.断熱・換気・臭気対策を軽視して、夏場の暑さや油煙や匂いで営業に支障が出る
  4. 4.法規(建築確認・保健所・消防)を後回しにして、計画のやり直しになる

の4つがよくあります。

「コンテナ」というキーワードに引っ張られすぎず、「飲食店建築」としての基本をきちんと押さえたうえでコンテナを選ぶことが、成功への近道です。

コンテナハウスの飲食店は、将来の増築や移設は本当にできますか?

設計の前提次第で「できる/できない」が変わります。

  • ・最初から「コンテナを足す前提」で構造・基礎を設計しておけば、
    将来の増築が比較的しやすくなります。
  • ・移設についても、建築確認の取り方、基礎の形式、インフラ接続方法によって、どこまで「動かせる建築」として計画できるかが変わってきます。

「いざとなったら動かせるはず」と思い込みで設計すると、実際には一般の建物と同じくらい動かしづらい箱になってしまうこともあります。

将来の増築・移設を考えるなら、計画段階で設計者・メーカーと共有しておくことが必須です。

コンテナハウスで飲食店を開業したい場合、最初に何から相談すればよいですか?

いきなり「コンテナ何台でいくら?」ではなく、まずは次の4点を整理すると話が早くなります。

  1. 1.業態・コンセプト:カフェ/バー/レストラン/テイクアウト専門 など
  2. 2.席数・提供スタイル:何席くらい欲しいか/テーブル中心か・カウンター中心か
  3. 3.想定立地・予算感:海沿い/ゴルフ場内/ロードサイド などと、ざっくり予算帯
  4. 4.開業したいスケジュール

これがまとまっていると、コンテナハウス側から「最適なコンテナ構成・厨房計画・法規対応」を逆算して提案できます。

「コンテナで飲食店をやりたい」と思ったら、箱ありきではなく、事業計画ありきでコンテナを選ぶという順番で考えるのが、成功の一番のポイントです。

また、当WEBでは「コンテナハウスで作るCAFE」に関する連載記事を載せています。
開業を目指す方はぜひその記事を読破されて進めるのがいいかと思います。
この記事に関しても質問など受け付けますので利用してください。

>>「コンテナハウスで作るCAFE」に関する連載記事

コンテナハウスで快適な暮らしをしたいなら現代コンテナ建築研究所

現代コンテナ建築研究所が提案するコンテナハウスは、「住まいや店舗、別荘、オフィス、宿泊施設など用途を問わず“自分の理想を自由に形にできる”本格建築」です。

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さらに、モジュール設計によりサイズや間取り、移設・増築が自在で、都市部の狭小地から自然豊かな別荘地まで柔軟に設置可能です。

まさに「世界にひとつ、自分だけの空間」を、既製品ではなくオーダーメイドで実現できる建築スタイル、それがコンテナハウスの新しい選択肢です。

>>現代コンテナ建築研究所の施工事例について詳しく見る

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まとめ

コンテナハウスで飲食店を開業する方法は、工期が短い・低コスト・高いデザイン性・移転や拡張のしやすさといった強みを持ち、従来の店舗より自由度の高い開業スタイルです。

一方、建築確認・断熱や防錆処理・設備工事が必要・土地に条件がある・厨房レイアウトに制約があるなど、コンテナ特有の注意点を理解しながら進める必要があります。

費用は建築内容大きく変動するため、目的・業態・必要設備を明確にしたうえで見積もりを取ることが重要です。

コンテナハウスは「小さく始めて後から拡大」「立地を変えながら事業を育てる」などの柔軟な戦略を取りやすい店舗形式です。この記事を参考に、メリット・デメリット・費用・注意点を踏まえながら、あなたの事業に最適な店舗計画を検討してみてください。

記事の監修者

大屋和彦

大屋和彦

九州大学 芸術工学部卒 芸術工学士
早稲田大学芸術学校 建築都市設計科中退。
建築コンサルタント、アートディレクター、アーティスト、デザイナー。

1995年よりコンテナハウスの研究を開始。以後30年間にわたり、住宅、商業施設、ホテル、福祉施設など300件以上のプロジェクトに携わる。特にホテルをはじめとする宿泊施設型コンテナハウスの設計・施工に圧倒的な実績を誇る。商業施設、住宅分野にも多数の実績があり、コンテナハウス建築業界で幅広く活躍している。